2024/05/26
住宅の省エネ化は今や一つの大きなトレンドであり、その中心に「ZEH(ゼロ・エネルギー・ハウス)」があります。
ZEHは、消費するエネルギー量を最小限に抑え、さらには自宅で生成するエネルギーによってその消費をカバーすることを目指す、環境にも財布にも優しい住宅基準です。
本記事では、ZEHを達成するために必要な断熱等級の重要性と、その具体的な選び方について深掘りしていきます。
ZEHを満たすための認定基準
ZEHとは、家全体がエネルギーの効率的な利用と創出を目標とする建築基準です。
ここでは、その達成に不可欠な要素を詳しく見ていきましょう。
断熱性能の重要性
ZEHの基本は高い断熱性能を持つことから始まります。
具体的には、「強化外皮基準」が設けられており、これは外壁や屋根、床などの断熱性能を数値で表したものです。
基準値は0.6~0.4以下とされており、これを達成することで初めて高い断熱性が保証されます。
断熱性が高いと、室内の温度が外気温に左右されにくくなり、冷暖房のエネルギー消費を大幅に削減できるのです。
省エネルギーの実現
ZEH住宅では、基準一次エネルギー消費量を基本として、少なくとも20%以上の削減を目指します。
これには、エネルギー効率の良い機器を使用し、日常的なエネルギー消費を抑えることが求められます。
たとえば、高効率の給湯器や照明、空調設備などがこれに該当します。
創エネの推進
ZEHでは、太陽光発電のような再生可能エネルギーを利用して、実質的なエネルギー収支をゼロまたはそれ以下にすることが目標です。
このためには、屋根や外壁にソーラーパネルを設置し、自家消費として利用することが一般的です。
創エネと蓄エネを組み合わせることで、24時間体制で省エネの実現が可能となります。
ZEH住宅に求められる断熱等級とは?
ZEHの断熱性能を達成するためには、適切な断熱材の選択が不可欠です。
ここでは、断熱性能等級に基づく断熱材の選び方に焦点を当てて説明します。
断熱材の種類の理解
断熱材には主に「繊維系」「発泡プラスチック系」「天然素材系」という3つのカテゴリーがあります。
各々の材料は、熱伝導率や熱抵抗値によってその性能が異なります。
たとえば、ガラス繊維や岩綿は繊維系断熱材として広く利用され、優れた断熱性能を提供します。
断熱性能の選定
断熱材を選ぶ際は、その熱抵抗値と熱伝導率を重視する必要があります。
熱抵抗値が高い材料ほど、熱を通しにくく、より効果的な断熱が期待できます。
ZEHの認定を受けるためには、UA値を適切に下げることが必要ですが、これは断熱材の選択によって大きく左右されます。
気密性とのバランス
断熱性能を最大限に発揮するためには、気密性の高い建築も同時に求められます。
つまり、断熱材を適切に施工し、隙間を極力なくすことが重要です。
気密性を高めることによって、外気の侵入を防ぎ、室内の温度を一定に保てるため、エネルギーの無駄遣いを防げます。
まとめ
ZEHは、高い断熱性能、省エネルギーの実現、創エネの推進を核としています。
これらを実現するためには、断熱材の正しい選択と気密性の向上が必須となります。
建築時にこれらの点をしっかりと考慮することで、エネルギー効率の高い快適な住環境を実現できるでしょう。
ZEHの基準を満たすことは、将来的に大きな節約となるため、計画的に住宅を建てる際にはぜひ参考にしてください。
省エネルギーで快適な生活を実現する当社のZEH住宅。
新しい家づくりに関するご相談は、当社までお気軽にどうぞ。