2024/01/28

ZEH（ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス）は、環境保護はもちろん、エネルギー効率を最大化させる上で重要なものです。

しかし、実際の日本での普及率はまだ低いのが現状です。
今回は、ZEHの現在の日本での普及率について紹介していきます。

ZEH普及率の現実

ZEHの普及率は、現在どのようになっているのでしょうか。

現状の普及率

ZEHの現在の普及率は、注文住宅の約4分の1にとどまっています。
一般社団法人環境共創イニシアチブが公表した2021度のデータによれば、全国平均で25.19％、福島県では24.10％となっています。

ハウスメーカー間の差

一方、ハウスメーカーに目を向けると、ZEH普及率が50％を超える企業もあり、業界内の取り組みには大きな差が存在します。
これは、ZEHの普及が単に技術的な問題ではなく、意識や投資の問題でもあることを示唆しています。

建売住宅の影響

注文住宅に限らず、建売住宅を含めると普及率はさらに低下します。
このように、市場全体がZEH基準に達するにはまだ道のりが遠いのが現状です。

ZEHの普及に向けて

ZEHの普及に向けて、現在は以下のような目標が設定されています。

目標の設定

政府は「第6次エネルギー基本計画」を通じて、2030年度以降の新築住宅にZEH基準を適用し、新築戸建住宅の60％に太陽光発電設備を設置する目標を設定しています。
これは、2050年のカーボンニュートラル達成に向けた重要なステップです。

過去の計画との比較

「第4次エネルギー基本計画」と「第5次エネルギー基本計画」では、2020年までに標準的な新築住宅で、2030年までに新築住宅の平均でZEHの実現を目指すとされていました。
これらの計画を踏まえると、政府の取り組みはより具体的かつ野心的に進化していることがわかります。

パリ協定との関連

パリ協定に基づく長期戦略では、今世紀後半に向けて住宅やオフィスのストック平均のエネルギー消費量をゼロ以下にする目標が掲げられており、ZEHはこの目標達成のための重要な手段となっています。

まとめ

ZEH普及の現実と、政府の野心的な目標を見ると、環境保護とエネルギー効率に関心のある私たちにとって、住宅選択や建築計画におけるZEHの重要性は計り知れません。
現状の普及率はまだ低いものの、ハウスメーカーやビルダーの間で取り組みが進むにつれ、より多くの人々がZEH基準の住宅を選ぶことが期待されます。

政府の目標達成に向けた一歩一歩が、我々の住まい選びに新たな視点をもたらし、環境に配慮した持続可能な未来への道を切り開くでしょう。