2024/09/26
ZEH住宅に興味があり、実際に取得を目指している方へ。
ZEH住宅取得の条件や手続き、具体的な方法を知りたい気持ち、よく分かります。
この記事では、ZEH取得に必要な条件を分かりやすく解説し、太陽光発電なしでも取得できるケースや、ZEH住宅のメリット・デメリット、取得方法について具体的に解説することで、安心してZEH住宅を取得できるようサポートします。
ZEH認定取得の条件とは?
ZEH住宅として認められるためには、ZEH基準を満たす必要があります。
ZEH基準には4つの項目があり、それぞれ厳しい基準が設けられています。
本記事では、ZEH基準の4つの項目を詳しく解説し、それぞれの項目を満たすための具体的な方法を紹介します。
強化外皮基準
ZEHの中で予め満たしておくべき基準は、強化外皮基準です。
たとえ、後述する2つの基準をクリアしたとしても、強化外皮基準を満たしていなければ、ZEHを取得できません。
強化外皮基準は建物の壁、断熱材などを含めた外皮の断熱性能を判断する基準です。
ZEHの基準として地域ごとに0.4以下、0.5以下、0.6以下とUA値が定められています。
寒冷地であれば、より断熱性能を求められるため基準が厳しくなります。
なお、省エネ基準では最も厳しい地域で0.46以下、緩い地域で0.87以下であり、ZEHの基準は省エネ基準よりも厳しいです。
地域ごとの基準については国土交通省の地域区分新旧表をご確認ください。
基準一次エネルギー消費量を20%以上削減
一次エネルギーとは石油や天然ガスなど自然界にある物質から直接エネルギーに変換することで得られるエネルギーのことです。
例えば、灯油ストーブなどが一次エネルギーに当たります。
一方で電気などは二次エネルギーに該当します。
電気は、それ自体を生み出すために燃料を必要としているからです。
ZEHを実現する為には断熱性能を上げたり、冷暖房や給湯設備などのエネルギー効率を上げたりすることで消費エネルギーを削減し、基準よりも20%以上の削減が求められます。
再生可能エネルギーの導入
ZEHでは、太陽光発電などの再生可能エネルギーを導入することが必須となります。
ただし、太陽光発電の設置が困難な場合、他の再生可能エネルギー(バイオマス発電、風力発電など)を導入することも可能です。
基準一次エネルギー消費量から100%以上の一次エネルギー消費量削減
ZEHの最終的な目標は、再生可能エネルギーの導入によって、基準一次エネルギー消費量を100%以上削減することです。
つまり、ZEH住宅は、エネルギーを消費するだけでなく、エネルギーを創出し、エネルギー収支をプラスにすることが求められます。
太陽光発電なしでもZEH住宅を取得できる?
ZEH住宅を取得する際には、太陽光発電設備の設置が必須と思われがちですが、条件によっては太陽光発電なしでも取得可能です。
本記事では、太陽光発電なしで取得可能なケースとして、NearlyZEHとZEHOrientedについて具体的に解説します。
NearlyZEH
NearlyZEHは、寒冷地や多雪地域などを対象としたZEH住宅です。
これらの地域ではあまり多くの日射量が見込めず、太陽光発電を設置しても十分な発電量が得られないと判断されるため、太陽光発電の設置が免除される可能性があります。
また、一般的なZEH住宅と比べて省エネ率の基準も低く設定されており、年間の消費エネルギー量をプラスマイナスで75%以上削減できればよいとされています。
ZEHOriented
都市部狭小地などは住宅密集率が高く、住宅一軒あたりの敷地面積が狭い傾向があります。
建物本体が小さくなると、屋根のサイズも小さくなるため、太陽光パネルを設置するスペースの確保が困難です。
こうした地域の新築住宅のために設けられた基準が、創エネ設備が不要なZEHOrientedです。
ZEHOrientedは断熱、省エネ性能の向上により省エネ率が20%を超えれば認定を受けられて、太陽光発電の設置が免除されます。
まとめ
ZEH住宅を取得するには、強化外皮基準、一次エネルギー消費量の削減、再生可能エネルギーの導入、エネルギー収支のプラスという4つの条件を満たす必要があります。
太陽光発電なしでも、NearlyZEHやZEHOrientedなどの基準を活用することで、ZEHを取得することが可能です。
ZEH住宅は、環境負荷の低減だけでなく、光熱費の削減など、経済的なメリットも期待できます。
ZEH住宅取得を検討されている方は、ぜひ本記事を参考にしてください。